東海村の原子力

東海村・原子力広報・防災マップ

臨界と放射能

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臨界とは

 ウラン235が核分裂すると、2~3個の新しい中性子が飛び出し、この中性子が次の核分裂を起こします。このように連続的に核分裂が続いていくことを「核分裂の連鎖反応」といい、この連鎖反応が同じ割合で継続している状態を「臨界」といいます。この臨界は、臨界状態を調整するための「制御棒」などを備えた「原子炉」という施設の中で起こすことが原則です。ところが、臨界が起きることを想定していない原子炉の外で臨界が起きると、放射性物質・放射線が施設外に漏れることになり大きな事故につながります。

 平成11年9月30日に東海村にある㈱ジェー・シー・オーの燃料加工施設で起きた臨界事故では、臨界になることが想定されていない施設において臨界が起こったため、約20時間にわたって核分裂反応が継続しました。また、放射線を防ぐ厚いコンクリートの壁もなかったため、中性子線などの放射線が外部に放出される結果となりました。

臨界の仕組み

放射能と放射線

 ウラン鉱石などには、ウランやラジウムなどの「放射性物質」が含まれています。これらの物質からは目に見えない光線のようなものが発せられます。これらを「放射線」といいます。また、放射線を出す能力のことを「放射能」といい、放射能を持つ物質を「放射性物質」といいます。例えば放射性物質を電球とすると、放射能は光を出す能力となります。