村松晴嵐「クロマツ林」リジェネプロジェクト・5年間の歩み

更新日:2024年05月22日

クロマツの苗の写真

村松晴嵐「クロマツ林」リジェネプロジェクトとは?

   村を代表する景勝地である「村松晴嵐」ですが,この景勝地にある松林は松くい虫の被害を受け,景観が損なわれています。この現状から脱却するため,森林環境譲与税を活用し,クロマツの植樹を通して森林を整備することを目的として発足したのが,今年で5年目となる【村松晴嵐「クロマツ林」リジェネプロジェクト】です。

   このプロジェクトは,「森林整備」と「普及啓発活動」のふたつの活動を柱として進められてきました。

令和3年度に植樹したクロマツ。

植樹直後のクロマツ苗の様子。周囲の垣根(静砂垣)で強い海風から,苗を覆う白いネット(幼木ネット)でウサギ等の食害から保護されています。

森林整備

   村松晴嵐の碑周辺から八間道路にかけて,除草・整地・クロマツの植樹・植樹した幼木への保護ネットの設置等を実施。先人たちが作り上げてきた豊かな景観と砂防林の機能回復を目指してきました。

令和5年度年度植樹体験の様子

令和5年度の植樹体験の様子。親子で,友人同士で,あるいは会社の同僚と誘い合って,5年間で様々な方が参加してくれました。

普及啓発活動

   地元の照沼小学校では授業の一環として,また地域住民の方々からも参加者を募り,砂防林の歴史やその大切さについての学習と植樹体験を行ってきました。

   タイトルにある「リジェネ」には‘‘ゆるやかな回復’’という意味があります。これから50年,100年と長い時間をかけてクロマツ林の再生を見守っていくプロジェクトの最初の節目として,ここでは,発足から5年間の歩みを皆様に御覧いただきたいと思います。
 

マップ

リジェネプロジェクト植樹場所一覧

令和元年度

令和元年植樹の様子

令和2年2月15日

参加者39名

植樹 抵抗性クロマツ    86本

        仕立てマツ 2本

村松晴嵐の碑を中心に照沼小学校児童及び地元住民で植樹しました。

仕立てマツの植樹

記念植樹の様子。植樹事業のシンボルとして,樹形の良いクロマツを植えました。

リジェネ看板

植樹直後のクロマツの様子。プロジェクト概要を記した看板もこの年に建てました。

リジェネ看板の令和6年の様子

植樹場所の令和6年2月の様子。植樹から5年が経ち,植樹されたクロマツは立派に育ちました。

令和2年度

植樹

令和3年2月16日

参加者24名

植樹 抵抗性クロマツ 480本

この年度から令和4年度までの3年間は,八間道路を3つのエリアに分割して植樹しています。令和2年度は,最も内陸のエリアに照沼小学校児童が植樹しました。

令和2年度造成の碑

海岸防災林造成の碑での勉強会。みんな真剣に聞き入っています。

植樹体験

植樹時のクロマツの苗は樹高30cm程度。ここから時間をかけて大きくなります。

R2植樹R5

植樹場所の令和6年2月の様子。砂地に強風と植物には厳しい環境ですが,大きいものは樹高1.5mを超えています。

令和3年度

静砂垣

 

 

 

令和4年2月17日

○勉強会 ※オンラインにて実施

  参加者31名(照沼小学校生徒)

○植樹体験

  参加者16名(照沼小学校先生ほか)

植樹 抵抗性クロマツ 392本

           アキグミ           56本

  八間道路の最も海側に植樹しました。クロマツの周りへの敷わらも体験しました。

※新型コロナウイルスの影響により,一般参加者による植樹体験は中止となりました。

藁

一緒に植えられているアキグミは栄養木と呼ばれ,空気中の窒素をクロマツが利用できる形に固定してくれます。

小学校植樹

根元に敷かれた藁は,苗が動かないように固定する役割を果たした後,分解されクロマツの栄養となります。

全体図

村松晴嵐の碑からは最も遠い植樹場所ですが,八間道路両側に伸び,クロマツを強風から保護している静砂垣は一見の価値あり。

令和4年度

植樹体験R4

 

 

 

(1)令和5年2月12日(一般参加者)

         参加者51名

(2)令和5年2月16日(照沼小学校)

         参加者47名

植樹 抵抗性クロマツ 840本

       アキグミ          120本

一般参加者及び照沼小学校児童とともに,八間道路の海岸近くへ植樹しました。

植樹体験R42

植樹の合間に余裕のピースサイン。この年は5年間で最多となる840本のクロマツを植樹しました。

R4勉強会1

勉強会の様子。愛林組合の方に砂防林の歴史について講義していただきました。

R4砂防垣

前年に植えたクロマツ苗の様子を見学。静砂垣に守られ,元気に育っています。

令和5年度

砂防林造成の碑

(1)令和6年2月12日(一般参加者)

         参加者29名

(2)令和6年2月19日(照沼小学校)

         参加者22名

植樹 抵抗性クロマツ 313本

一般参加者及び照沼小学校児童とともに,砂防林造成の碑周辺へ植樹しました。

勉強会の様子

勉強会の様子。植樹体験に参加したことのある方々に挙手していただきました。リピーター複数!

植樹体験の集合写真です

照沼小学校児童の集合写真。背景にはこの日に植えたクロマツが並んでいます。

令和5年度に植えたクロマツの前で記念撮影

令和元年度に植樹したクロマツの前で記念撮影。大人の背丈よりも大きく育ちました。

 

 

 

   このプロジェクトは,東海村・日本原子力研究開発機構・愛林組合が中心となり,村松山虚空蔵堂・村松大神宮・観光協会・県央農林事務所等のアドバイスを受け,村内在住,あるいは就業している皆様の協力を得て実施することが出来ました。5年間で植樹したクロマツは延べ2111本,植樹体験に参加してくださった方は259名となりました。

   5年間に植樹した場所を合わせると,晴嵐の碑から八間道路にかけて,おおよその植樹が完了したことになります。

プロジェクトのこれから

   令和6年度以降は,晴嵐の碑周辺で荒れてしまっている森林の整備を進め,植樹と,植樹を通じた普及啓発活動を引き続き実施する予定です。

   これまでにプロジェクトで植樹した場所に関しては,下草刈り等の管理作業を行い,砂防林を健全な状態に保てるよう活動します。

   また,プロジェクト初期に植樹したクロマツが成長していることを踏まえ,枝打ちの実施も検討しています。

   砂防林の回復には長い時間がかかります。50年後,100年後を見据え,皆様と力を合わせて砂防林の維持管理・保全活動を続けたいと考えています。

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