学芸員だより(第14号)東海村の鳥たち -その1-
東海村の鳥たち -その1-
2026年2月10日
学芸員だよりをご覧の皆さま、こんにちは!歴史と未来の交流館で自然分野の学芸員をしております、「シェリー」こと伊理と申します。
冬といえば、野鳥ファンにとっては絶好のバードウォッチングの季節!かくいう私も、年中鳥を追いかけていますが、冬は特に小鳥が観察しやすくなるのでお気に入りの季節です。
(ご興味がある方は、ぜひ『まる博ジャーナル2025 Vol.5』に掲載の「シェリーのネイチャーラボ通信」もご覧ください。)

身近な鳥の代表、シジュウカラです。背中が枝豆のような緑色をしていて、胸には黒いネクタイのような模様があります。村内のあちこちで見られますが、これは東海村立図書館横のふれあいの森公園で撮影しました。
こちらも身近な鳥、メジロです。東海村の鳥であることでおなじみですね。通年見られる鳥ですが、夏場は緑色の葉っぱに同化して見つけられないことも…。木々の葉っぱが落ちる今がチャンスです!シジュウカラと同じく、村内各所で出会えますが、ふれあいの森公園で撮影しました。

お腹は黄緑色、背中は褐色の小鳥、アオジです。こちらも冬の時期が観察に適しています。個人的には水辺の草むらなどで出会いやすいように感じます。こちらは阿漕ヶ浦で撮影しました。
身近というか、存在感が強い鳥、ヒヨドリです。大きな声で「ピィーヨ ピィーヨ」と鳴くので、とっても見つけやすいです。こちらは歴史と未来の交流館敷地内で鳴いているところを撮影しました。
水辺にもたくさんの冬鳥たちがやってきます。こちらはカンムリカイツブリという鳥で、潜って魚を獲るのが上手です。こちらは阿漕ヶ浦で撮影しました。
カモのなかまも何種類か冬鳥がやってきます。こちらはヒドリガモのオス(左)とメス(右)です。こちらは久慈川の河口付近で撮影しました。

そっぽを向かれてしまいましたが、こちらはオカヨシガモです。この日は2羽のオスに出会えました。こちらは久慈川の河口付近で撮影しました。

冬の久慈川の河口では、このような場面にも出会えます。ウミネコやカモメなどが集団で越冬するのは、久慈川の冬の風物詩です。
と、今年も鳥たちでにぎわう東海村ですが、今年の茨城県内は全体的に鳥が少ないかも…というのが、正直な印象です。東海村では特に水鳥の数が減っていて、来館者さんからも「今年は阿漕ヶ浦にハクチョウが来ていないわ」「今年は海岸にアビ類がいない」などと声が寄せられています。(県内の他の場所では見かけたので、まったく来ていないわけではないと思うのですが!)他にも、いつも久慈川の河口付近で集団越冬するカモメたちの数がなんだか少なかったり、冬のカモの種類が少なかったり。ちなみに、昨シーズンの冬は、東海村ではメジロが多く、スズメが少ない・ツグミがなかなかやってこない、などの現象が確認された年でした。
これには、昨今の温暖化や気候の変化により、鳥たちの渡りの時期がずれたり、鳥たちの分布域が変化したりといった要因が関係していると考えられます。

今年はツグミも村内のあちこちで出会えています。こちらのツグミはオスですね。
ここ数年は、日本の四季がほとんど二季に感じられるような気候になっていますが、この傾向が今後どうなるかによって、各季節に見られた鳥たちの渡りや分布も変化していくことが予想されます。鳥たちの目撃情報から気候を推定するのはかなり難しいかもしれませんが、今後は「この鳥がいたらこの地域の日中の気温の目安はこのくらい」など、季節の鳥がその年の気候を物語る指標になる未来もあるかもしれません。
参考文献
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東海村教育委員会(1994)『東海村の自然』p.167-195
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東海村教育委員会(2007)『東海村の自然誌』p.194-217
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東海村教育委員会(2018)『東海村の自然誌II』p.219-238
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東海村歴史と未来の交流館(2025)『まる博ジャーナル2025 Vol.5』p.30-33
「学芸員だより」について
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更新日:2026年02月10日