東京大学における原子力研究教育を発展させるため、1967年に当時の文部省令で設置されました。2005年以降、主に社会人を対象とした原子力の専門技術者を養成することを目的として専門職大学院教育を行っております。
我が国初の高速炉タイプの小型研究用原子炉で、高速中性子を主体とした幅広い基礎研究を始め、中性子工学、遮へい工学、放射線計測、材料・生物照射等の研究や教育実習に約40年間にわたり利用されてきましたが、大学としての新たな研究・教育環境の展開を図るために、2010年度末をもって永久停止させました。弥生は、熱出力が低いため、燃料交換を必要とせず、また、水等の液体を使わないで炉心を空冷しながら運転する方式の原子炉で、放射性廃棄物の発生も少ない運転しやすい原子炉でした。現在は廃止措置を実施しており、2015年度(平成27年度)中の作業完了を目指しております。燃料体、制御棒や冷却系設備等を除き、建屋及び原子炉本体等の大半の設備機器類は、廃止措置完了後も利用する計画でおります。(原子炉施設としてはなくなりますが、RIや核燃料の使用施設としては引き続き利用する考えです。)
電子を直線的に加速し、非常に短い時間巾の高エネルギー電子線パルスを発生する加速器設備で、当初はピコ秒のパルス発生に成功しました。その後、ツインライナックシステム(2台の加速管の並列同時運転)への改良(1988年)、フェムト秒高速量子現象研究設備の設置とライナックとの同期運転(1998年)等を経て、主に極短パルスを用いての放射線化学、プラズマによるビームの制御、自由電子レーザー等の量子ビーム工学、原子の動画像化、医療用小型加速器の開発等の実験研究に利用されています。
核融合炉関連の基礎研究を行うことを目的に、加速器を含むさまざまな実験設備を用いて、材料工学、電磁構造力学、トリチウム工学、低温工学、中性子工学等の研究を進めています。また、これらの成果を基に、次なる研究の展開の検討を行っています。
バン・デ・グラーフとタンデトロンと呼ばれる2台のイオン加速器を主設備とした研究設備で、核融合炉や宇宙空間等の厳しい環境下での各種材料特性についての研究を中心に利用されています。
緊急作業団本部での通報連絡訓練