学芸員だより(第21号)カメラでよみがえる青春の記憶

更新日:2026年09月17日

ページID : 13958

カメラでよみがえる青春の記憶

2026年9月17日

 

秋になりましたが、長雨で気が滅入る日々が続いていますね。この雨天を乗り越えて、美しい紅葉が見られるのはいつになるのでしょうか。

さて、皆さんは、美しい景色に出会ったら、何で写真を撮影しますか?現在、ほとんどの人が「スマートフォン」と答えるのではないでしょうか。コンパクトデジタルカメラも普及していますが、日常で携帯しているスマートフォンでも画質の良い美しい写真が撮れるため、それで十分に思う方が多いようです。

さて、私が10代の頃、自分で写真を撮る時は、もっぱら富士フィルムの『写ルンです』という使い捨てのフィルムカメラでした。修学旅行に行く時は、たくさん写真を撮るので1つでは足りないかもしれないと心配になり、2つ、3つと持っていったことを懐かしく思い出します。27枚撮りなので、撮りたいものをすべて取り終わっても、まだ撮影枚数が2、3枚残っていることがよくありました。その時は、もったいないので、特に理由なくクラスメイトを撮ったり、目についた野良犬を撮ってみたり(昔は野良犬がよくいました)、どうでもよい写真を撮ったりして、なんとか27枚全部撮り終わってからフィルムを現像に出したものです。もちろん、撮った写真をその場で確認することはできません。現像・プリントしてから、「あちゃー…」と思うことは日常茶飯事でした。(私がヘタだっただけかもしれませんが)今は撮影後にすぐ確認できて、何回でも撮り直せるので、とても便利ですね。

そんな私たちの身近な存在であるカメラですが、一昔前は、身近な存在では全くありませんでした。

カメラは、フランスで誕生し、日本にやってきたのは、1840年代のことです。オランダ船により長崎に持ち込まれました。明治に入り、感光材料が工夫され、アマチュアでも写真が撮影できるようになると、富裕層がカメラを持つようになりました。外国の先進技術であったカメラは、スーパーお金持ちだけが持つことができる憧れの技術だったのです。

そんな憧れだったカメラは、戦後、日本の重要な輸出品となり、いまや日本は世界一のカメラ大国ともいわれるほどになりました。

 

最近、歴史と未来の交流館に、フィルムカメラや8mmカメラの寄贈があり、古民具整理ボランティアで整理しました。古民具整理ボランティアは、月に1回、民具を整理しながら、昔を思い出し、楽しく学んでいます。年代が様々なので、使っていたカメラの思い出も違います。これは大学生の時に使っていた、とか、初めて買ったカメラだとか、結婚式で使ったなど、色々な思い出がよみがえってきました。

寄贈されたカメラ

歴史と未来の交流館に寄贈されたカメラ

 

写真は「その時」を切り取り、残すことができるものですが、その写真を撮る道具である「カメラ」もまた、当時の記憶を内包しています。現在、またフィルムカメラが人気だそうです。現像に出すまで分からないドキドキ感が、今の若い人には、逆に新鮮なのでしょうか。

世の中、「便利」が良いとは限りませんね。

古民具整理ボランティアは、随時、仲間を募集中です!一緒にやってみたい方は、歴史と未来の交流館までお問合せください。

(林 恵子)

 

「学芸員だより」について

歴史と未来の交流館には、学芸員が常駐しており、調査や研究を日々行っています。

そんな学芸員から、知ったら誰かに話したくなる東海村に関する情報について、コラム形式で掲載しています!

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会 生涯学習課 博物館・文化財担当
〒319-1112 茨城県那珂郡東海村村松768番地38(歴史と未来の交流館)
電話番号:029-287-0851
ファックス:029-287-7060
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